「着色料」が私たちの体にもたらす影響とは?

「着色料」が私たちの体にもたらす影響とは?

加工食品には見た目を鮮やかにするために多くの「着色料」が使われています。

着色料は、人体への悪影響が指摘されている物質も多いのですが、注意しておかなければ、知らず知らずにこれらを摂取してしまうことになります。
ここでは、代表的な着色料とそれぞれの危険性を見てみましょう。



着色料の種類と健康にもたらす影響

【アマランス】
赤色に着色するために使われている「赤色2号」と言われる無臭の着色料です。
アメリカや北欧といった国々では発がん性や妊娠率の低下、蕁麻疹といった皮膚症状の原因であると指摘され、使用禁止になっています。
日本でも2012年に調査が開始されましたが、現在のところ使用について認められている状況です。

【タートラジン】
「黄色4号」とも呼ばれる、タール色素の石油から抽出される着色料です。
タールといえばタバコにも大量に含まれ、発がん性が指摘されていますね。

一般的には黄色に着色する際に利用され、たくあんやジュース、和菓子など幅広い食品に使われています。
ヨーロッパでは子どもの注意欠陥・多動性障害との関連が指摘されているほか、喘息や蕁麻疹といったアレルギー症状を引き起こすという研究結果もあります。

【ブリリアントブルーFCF】
清涼飲料水やカキ氷のブルーハワイなど、青色に着色する際に使われる着色料です。
「青色1号」と呼ばれ、タートラジンと同じく石油から精製される物質です。
ラットを使った実験では発がん性が指摘されています。

【ファストグリーンFCF】
お菓子や飲料等に使われ、一般的には緑色に着色するのに使用されます。
通称「緑色3号」と呼ばれるこの物質もタール系色素の一種のため発がん性が疑われ、一部の国では禁止されています。
現在のところ日本で使用を禁止されていないものの、あまり国内では使用されていません。

【コチニール色素】
世界的に広く使われている着色料で、日本では「えんじ色」に該当する色味を出します。
コチニール色素は、カメムシの仲間である「カイガラムシ」という昆虫を乾燥させて、すりつぶしたものを水またはエタノールにつけることで抽出されます。

人体への影響以前に「気持ち悪い」というイメージが強いですが、無理もないでしょう。
発がん性や遺伝子への影響といった症状は指摘されていませんが、人によっては深刻なアレルギー症状を引き起こす物質です。



着色料の規制が遅れる日本

「着色料」が私たちの体にもたらす影響とは?

代表的なものだけをピックアップしても、着色料の悪影響が看過できないものだと分かります。
また着色料は日々新しいものが開発されています。
長期間の摂取や、複数の種類を組み合わせて摂取した場合の危険性は未だ解明されていません。
ところが、日本ではこうした食品添加物の規制が進んでいないのです。

成長途中であり、体へ化学物質の影響を受けやすい子どもは、特にこれらの着色料を避けなければなりません。
特に原材料名に「○色○号」と記載してある物質は極力避けることがお勧めです。

お子さんの健康のためにも、まずは家庭内で加工食品を利用する際には裏の原材料名を確認してあげると良いでしょう。

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